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社会基盤の初等教育:
その3つのポイントとは?

国土と自然を守り、人々の生活を支え、そして願わくば文化を創造する、それがさまざまな社会基盤を扱う分野の人々が古来携わってきた仕事です。その空間的スケールは、小は建築物の「方丈の宇宙」の世界から大は地球サイズの交通ネットワークや気象分析の世界にまで及び、その時間的スケールはほとんど人類の歴史と同様に長く、仕事の意義と責任は極めて重いものです。

しかし、その道は平坦ではありません。さまざまな栄光のプロジェクトも多い一方で、洋の東西を問わず、大失敗の経験も累々としています。技術革新によって飛躍する時期もあれば逆に低迷の時期もあります。時の政権の方針や財政制約などによっても毀誉褒貶相混じります。しかし、そうした中にあっても、先祖が残してくれた有形無形の資産と経験を引き継ぎ、それらをほんの少しでもよりよいものに改善して子孫に引き継ぐべく、虚心坦懐に営々と努力を傾注し、そして死んでいく、それがわれわれ社会基盤にかかわる人間の生きざまです。そして、そうやって何千年とかけて少しずつ培われてきた人類の資産、それこそが社会基盤です。中国には「飲水思源」という言葉がありますが、ここらあたりの人類と社会基盤の関わりを子供たちに伝える、それが第一のそして最大のポイントです。

しかし、社会基盤は専門家のみによって造られてきたわけではありません。水防や道普請をはじめとして、ごく普通の人々が自分たちで造り営んできたという側面も強いのです。戦後は供給者と利用者側を峻別しがちですが、その乖離がもたらす弊害は大きいのです。九州で進められている「道守会議」などはそういう面から見ても、実に素晴らしいムーブメントです。国土と社会基盤に対する人々の役割の大きさを伝える、これが第二のポイントです。

最後のしかし、極めて社会基盤ならではのポイントは、社会基盤の本来的な目的が、対価を支払う特定少数の人、例えば施主だけのためにあるのではなく、不特定多数の人々(すなわち公衆=public)の役にたつためにあるという点です。