人間社会と交通システム(2006年度夏学期) 教養学部(駒場)総合科目(D.人間・環境一般)


講義基礎情報


講義のねらい

交通システムは、現在の経済・生活・社会の中には、なくてはならないものである。また、近年の増え続ける地震などの災害や度重なる事故のことを考えると、交通システムと社会のあり方は新しいステージへと向かいつつある。本講義は、交通システムと人間・地域社会のインタラクションや、交通システムを支える種々のテクノロジーについて、社会基盤、都市、機械、電気など、工学部における「交通」の専門家が、道路交通、鉄道、航空、海運など様々な交通システムを、歴史、人、環境、インフラ、車両などの交通具、動力、制御などといった切り口から、最新の技術的展望や現代の交通政策的課題を含めてオムニバス形式で講義する。

スケジュール 講師(所属):講義タイトル

4/25 家田 仁(工学系 社会基盤学):【イントロ】持続的な都市と交通のキーワードとは?

パート1:人間行動と交通

5/9 原田 昇(工学系 都市工学):合理的な人間行動のモデル化
5/16 桑原雅夫(国際・産学共同研究センター):渋滞半減のシナリオ
パート2:地域社会と交通

5/23 大森宣暁(工学系 都市工学):バリアフリーの交通まちづくり
5/30 清水哲夫(工学系 社会基盤学):人と人が交わるために交通ができることは何か?
6/6 加藤浩徳(工学系 社会基盤学):どうすればみんなが納得できるか?〜交通システム整備の光と陰

パート3:ビークルの技術と交通

6/13 大和裕幸(新領域創成科学 環境学):平賀譲伝―船の技術と社会

6/20 鈴木真二(工学系 航空宇宙工学):飛行機を落とさない技術の研究
6/27 須田義大(国際・産学共同研究センター):鉄道車両の走行メカニズム〜曲線通過安全性と最新技術
パート4:未来社会と交通

7/4 鎌田 実(工学系 産業機械工学):未来自動車の環境技術
7/11 堀 洋一(生研 情報・エレクトロニクス部門):電気と制御で走る近未来のクルマ〜電気二重層キャパシタの将来性
7/18 古関隆章(情報理工学系 電子情報学):非接触で物を運びエネルギーを伝達する技術

講義テキスト
「それは足からはじまった−モビリティの科学−」(家田仁編集代表 東京大学・交通ラボ著 技報堂出版)を持っていることを前提として講義を行う。

レポート提出,成績評価
レポート提出
・各教員から出されたレポート課題より3課題を選定する。
・第何回の誰の講義に対するレポートか明示すること。
・レポートは課題が出された講義から2回後にあたる講義終了後、教員に提出する。
・提出期限を遅れたレポートは一切受け付けない。
・最後の2回の課題については、2週間後までに教務課前レポートボックスに投函すること。

成績評価
・提出された各レポートを100点満点で採点し,各レポートを100/3点とし,3課題の合計値を成績とする.
・成績は50点以上を合格とする.

問い合わせ先
工学部社会基盤学科 政策・計画コース 交通・都市・国土学研究室
教授 家田仁     tel:03-5841-1270 e-mail:ieda@civil.t.u-tokyo.ac.jp
助手 鳩山紀一郎 tel:03-5841-6135 e-mail:kii@civil.t.u-tokyo.ac.jp