評価論(2010年度夏学期)


講義基礎情報
専門科目コード:03-121860
開講学科:社会基盤学科

場所:工学部1号館14号講義室

講義担当者:加藤浩徳,石倉智樹

開講日時:火曜3限(13:00〜14:30)


講義のねらい

社会基盤の整備や運営は,社会にとって広く有益な効果を発揮する一方で,投資のためには多大な費用を必要とする.また,環境負荷や混雑などの外部効果を発生させることも多い.そのため,社会基盤の整備・運営から生じる各種効果を正しく把握し,プロジェクト実行の妥当性や優先順位を判断することは,限られた資源を有効に活用する上で必要不可欠である.また,実際の政策評価の場面では,評価の理論ばかりではなく,理論に基づく応用経済モデルを用いた計算によって評価を行うことが必要となることが多い.そこで,本講義では,社会基盤に関わる公共投資を実行することが社会的に望ましいかどうかを評価する手法について,社会基盤のプランナー,エンジニアとして知っておくべき基礎的な知識や手法を学ぶ.


講義内容(予定)

第1回(4/6) イントロダクション,経済的厚生の測定概念(1)【加藤】
第2回(4/13) 経済的厚生の測定概念(2)【加藤】
第3回(4/20) 費用便益分析(1)【加藤】
第4回(4/27)  費用便益分析(2)【加藤】
第5回(5/11) 外部効果の計測【加藤】
第6回(5/25) 環境の価値【加藤】
第7回(6/1) 応用経済モデルによる政策評価の概要【石倉】
第8回(6/8) 応用一般均衡モデルによる評価1【石倉】
第9回(6/15) 応用一般均衡モデルによる評価2【石倉】
第10回(6/22) 応用一般均衡モデルによる評価3【石倉】
第11回(6/29) 応用都市経済モデルによる評価1【石倉】
第12回(7/6) 応用都市経済モデルによる評価2【石倉】
第13回(7/20) 期末試験
※5/18は出張のため休講.


成績評価

出席はとらない.最終回に行う予定の期末試験により評価.


履修要件

社会基盤学科にて2年冬学期に提供される「基礎経済学」(加藤・石倉)の履修を前提とする.


教科書
T・F・ナス[2007] 『費用・便益分析:理論と応用』,勁草書房.
上田 孝行 (編)[2010] Excelで学ぶ地域・都市経済分析,コロナ社.

参考書

参考文献リストを参照のこと.


連絡先

当講義に関する質問等がある場合には,加藤浩徳准教授(kato@civil.t.u-tokyo.ac.jp)まで連絡すること.