講義基礎情報
科目番号：FEN-CE4m30L1
開講学科：社会基盤学科
場所：工学部１号館14号教室
講義担当者：加藤浩徳（工学系研究科社会基盤学専攻）
開講日時：火曜1限（8:30-10:15）・金曜1限（8:30-10:15）

講義のねらい
本講義は，開発途上国における開発およびそれへのインフラの貢献について学ぶことをねらいとする．講義は，大きく分けて３部から構成される．第１部では，開発途上国出現およびその発展の歴史的経緯を学習する．これにより，世界全体の歴史的な流れの中における途上国の位置づけを理解する．第２部では，開発を理解するための理論である開発経済学の基礎を学習する．これにより，経済発展のメカニズムや国間で経済状況の差違の生じる原因を理解する．第３部では，開発に関わる個別イシューについて学習する．ここでは人口増加や環境と開発に関わりや，インフラが開発に果たす役割やその事例を学ぶ．また，最近の途上国をめぐる状況やそれに対する先進国の動きも学習する．特に，昨今，世界経済のグローバル化，先進国の景気低迷，および開発途上地域の急速な経済成長をベースに，成長著しい新興国を，従来までのような開発援助対象としてではなく，新たな市場として取り込もうとする考え方が，先進国の間で広まってきていることから，こうした状況について，開発援助等の専門家もゲストとして招いて紹介していただく．

講義スケジュール（案）
第1回（4/7）　　イントロダクション：開発途上国と開発
第2回（4/11）　開発途上国出現の歴史的経緯
第3回（4/14）　開発途上国の発展の歩み：タイを事例に
第4回（4/18）　戦後の開発途上国の置かれた状況
第5回（4/21）　古典的開発理論1：ハロッド・ドーマーモデル/ルイスの２部門モデル
第6回（4/28）　古典的開発理論2：ソローモデル
第7回（5/2）　古典的開発理論3：内生的成長モデル
第8回（5/9）　人口増加と経済開発
第9回（5/12）　交通インフラ整備と開発
第10回（5/16）　開発政策と政府開発援助（ODA）
第11回（5/19）　環境と開発
第12回（5/23）　外部講師による講演（JICA）
第13回（5/26）　期末試験
注：4/25は都合により休講．5/19は9:30からENPCダブルディグリープログラムの説明を行います．

成績評価
最終回に期末試験によって評価．

本講義に関する問い合わせ等
成績やスケジュールを含めた当講義全般に関わることは，加藤浩徳（kato@civil.t.u-tokyo.ac.jp）まで連絡すること．また，講義に関連する最新情報は，加藤浩徳のホームページ(http://www.trip.t.u-tokyo.ac.jp/kato)にて提供されるので，必要に応じて参照すること．